後継ぎ問題④ ~後継者教育~

後継ぎ問題④ ~後継者教育~

後継者の入社に際しての記事をこれまで書いてきましたが、今回は「教育」についてお伝えしたいと思います。

一般に後継者として必要とされるものは「資質」と「能力」では無いかと思います。そこで今回はこの「資質」と「能力」に焦点をあてようと思います。

資質について

まず、「資質」とは何か?と言う事ですが、平たく言え経営者としてのやる気や心持ちの精神的なものでは無いかと思います。

精神的なものと言うと性格等の先天的なものに依存するものと考えられますが、後天的にも「環境」に依存する割合が高いのではと思います。

例えば、物心がついた時からいずれ、この事業を継ぐんだと言われて来た人は、途中で反発する事もあるでしょうが、結局は先代や先々代のDNAとも言うべき経営の精神を引き継いでいる様に思います。

具体的には、歌舞伎役者等はそうではないでしょうか?

彼らは歌舞伎役者の家に生まれ、周りも歌舞伎関係者の中で育ち、心構えや精神的なものは受け継いでおり、芸を親から伝え、学び、その結果何代にもわたり存続しております。周囲のメディア環境の変化に伴い、見せ方は多様になっていますが根っこの部分はしっかりと継承しています。だからこそ、昔ながらの根強いファンがついているのだと思います。

では、一般の事業者さんでみてみると如何でしょうか? しっかりと自分の仕事を子息に見せてきた人、家庭と仕事を分けてきた人と様々でしょうが、やはり大なり小なりとDNAは引き継いでいる様に思います。しかし、親である経営者と後継者の関係性によって大きく変わってきます。M&Aの相談などで3代目社長は「自社の強みを把握していない」事が結構あります。これは、自社の事業や成り立ち等をしっかりと伝えてこなかったからではないかと考えています。実務的なところや日常の一定の事は幹部社員等にサポートしてもらう事もよいと思いますが、会社の本質的なところや根っこの部分は経営者が自ら伝える事が必要では無いかと思います。もちろん、事業環境の変化等があり、そぐわない部分が生じているかもしれませんがそれでも根っこの部分は時代の変化に関わらないものだと思いますので是非ともお勧めします。

能力について

次に能力についてですが、一般的にはジョブローテーションを汲んだり、中小企業大学校に通わせたりして、現場の実務を理解する、BSやPL等の見方や捉え方を勉強したり等が考えられると思います。とは言え、やはり一番は現場で実績を上げてもらう事でしょう。

勉強や学習の機会を与える事はもちろん良い事ですが、現場で実績を作る事が何よりの能力向上となります。いくら、お金をかけて、良い学校に行かせたり、海外留学でMBAを取得したとしても目の前のお客様に自社の商品やサービスを提示して、お金を頂き、喜んでもらう事が出来なければ意味がありません。

また、社員もMBAやTOEIC高得点を取っている事に関心はしますが、称賛、信頼は致しません。能力が高いという事は社員やお客様に魅力を感じてもらう、もしくは信頼してもらえる源泉であるという事です。その為、魅力や信頼を感じられない能力を持っていても独りよがりになってしまいます。

土台として、人に信頼される能力(実績や振る舞い等)を身に着けた上で、経営数字の管理や語学力を身に着ける様に、留意されるべきです。

経営数字の管理はさすがに必須にはなりますが、語学力や労務管理等は社外の専門家に頼る事が出来ます。しかし、人に信頼される能力はすべからくご自身が持っておかなければならないものです。

また、厄介なのは社員は後継者の事を良いように経営者に報告する事が多いところです。社員からすると経営者のご子息の変な事を言って、機嫌を損ねる等は避ける事が多いです。(もちろん、直球で進言する人もいるでしょうが) 一度、外部の専門家に教育方法や方針、管理などを伺ってみるのも一案です。(第三者の意見がこのような場合有効です。)
この様な、問題にもスマートM&A.comは相談対応いたします。
お問合せはこちらです。