敵は味方のふりをする

「小さな巨人」というドラマがやっておりましたが、警察組織内部を舞台にした勧善懲悪のドラマであったと思います。そのドラマでは味方だったものが実は裏切り者や敵であったところで様々なハイライトがありましたが、「敵は味方のふりをする」という言葉が良く使われていました。

これは、実社会や事業承継の時にも当てはまるところがあるかと思います。私の実体験では、親が脳梗塞になった事を契機に、親の会社に入社した事がありましたが、入社2か月後に父が死去し経営権の整理もままならぬまま(当時、一族で議決権40%程度)、その会社には一族は当時、若干24歳の私のみが残されました。
そうすると、父の部下が社長に就任する事になりました。入社時は特に問題は感じませんでしたが、父の死去後には態度が急変し、今のご時世には考えられないような罵声や私の親族に対しての誹謗中傷を行ってきました。
困り果てた私は、一般の中の良い社員に相談をしましたが、「もともとそんな人で、過去に嫌がらせをして辞めさせた人もいる」等、評判は芳しくありませんでした。
では、私の父は何故、その様な人物を右腕に据えていたのか?となります。周囲にヒアリングしてみると、

1.消去法 (他の役員はもっと信用できない:当時役員は4名)
2.  父親には良い顔をしていた

と、いうものです。
1.については原因を確認出来ましたが、実力では無く、学歴で登用していた事に問題があったようです。私の祖父が高学歴の方が好きだった事から有名大学出身の人間を登用し、正当な競争が無く、実力が無いままに出世し自己の能力を向上させる事が無かった為、一般社員からの信頼が薄い方が多い。もちろん、学歴は否定されるものではありませんが、会社においては実績と信頼を積み上げた者が出世したほうが下の者がついてきやすいと思います。

評価制度の未整備や管理職教育の不足からこうした事象が生まれたのだと考えます。

2.については、ある種仕方無い事かと思いますがサラリーマンであれば目上の上司に忖度をする。気遣いをするというのは大なり小なり、あると思います。
しかし、経営者や管理職にあたる人間であれば、自分以外の人間(一般社員)との関わり具合はどうなのか、部下からの信頼は得れているか?社外からの信頼はどうか?等のチェックをすべきだと考えます。

部下として信頼出来る事と、部下を任せる事が出来る信頼がある事とは違うと考えます。

自分(=経営者)と部下の関わりでは部下は自分の評価対象の為、自分の評価を上げる事を考えます。一方、部下が後継者として一般社員等をマネジメントするにあたっては「目の上のたんこぶ」が無い状態になり、自身のコントロールに欠ける事があると考えます。

「企業は人なり」の言葉がありますが、中小企業においては特に人の活用は大きいです。

この様な事から私見では特に、社員への承継は資金調達や個人保証の移行を含めて難しいものがあると思っております。 社員への承継を行うにあたっては、「社長の座を譲ったものの態度が豹変してビックリした」等の事象が生じて、後悔の無いように幹部候補の育成、指導、競争等をじっくり行い、見極めを行って頂きたいと思います。
そして、社員の中に継がせたいと思う方がいないのであれば第三者への承継(M&A)を活用する事も有効であると思います。

いずれにしても、デリケートな問題ですので利害関係の無い第3者に相談するのも良いかと思います。

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