M&A後の人材流出

弊社が関与した案件ではありませんが、最近にM&Aを行った会社があり社員間の軋轢やモチベーションの低下が顕著でありお困りであるとのお話しを伺いました。
まだまだM&Aと言うとネガティブなイメージを持つ方もいらっしゃいますので、実際のところ退職を決断するトリガーにはなりえると思います。
しかし、重要な事は承継される社員は自己都合(他にやりたい事がある。より条件の良い会社で働きたい等)で会社を変えるつもりは無いにも関わらず、他の会社文化の中で働く事になります。
したがって、元いた会社とは違う組織の中で職務に当たる事は避けられない為、自ずと転職も頭の中に入ってきます。
しかし、よくよく考えてみますと、基本的には業務の内容が同じ(近い)や経験・スキルが活かせる職場は買収後の会社では無いでしょうか?
その為、転職をしてもスキルが役に立たない、業務内容が違う等の可能性が高まるのでは無いかと思います。もちろん、転職をして新たに頑張りたいという気持ちもあると思いますが。

お話しを伺ったところではシステムが合わない等の不満を口に出されている様ですが、本質的な不満はそこでは無いと思っています。自分の意思に反した環境の変化に対しての配慮が欠けているのでは無いでしょうか?

これはM&Aを方法では無く、目的化された方に多く見受けられるように思います。企業は人なりとの言葉がありますが、中小企業においてはより顕著です。人心が離れたM&Aは残念ながら成功とは言えないと思っています。

これを防ぐためにはトップミーティングでのフィーリングの確認、新オーナーの旧会社社員への丁寧な説明、想いの伝達。そして処遇の維持・改善を行い、新しい方針を明確にした上で社員とのコミュニケーションを取っていくことでは無いでしょうか。組織が大きい場合にはきちんと管理職を置いて旧会社社員とのコミュニケーションが取れる様に取り組み、企業風土等の変化に追従できるようにケアしていくことが重要では無いかと思います。