2019.02.09

知り合いどおしのM&Aトラブル(社員への承継ケース)

とある事業会社様で経営者様の経営意欲減退の理由により、会社を解散する事を決めました。
その会社は利益はとんとんくらいでしたが、費用の見直しをすればある程度の利益が見込める会社です。
その経営者様が会社解散を決断した時に、その社員が手を挙げ、それであれば私がやりたいと言って
事業譲渡をする事を決めました。
 しかし、思惑が違い結果としてトラブルとなってしまいました。その原因は譲渡代金等の取り決めの話をする事無く、
譲渡ありきで社員は法人設立を行っておりました。ある程度話が進んだ矢先で事業譲渡金額の話をしたところ、
社員は無償でもらえるものと思っており、経営者は無償はありえないとして対立する事になってしまいました。
私のところに経営者様から相談があったのは事業譲渡をすると決めた後であり、手続きのフォローをするくらいと
思っていましたが肝心なお金の話はしていなかったので直ぐに内容をまとめて打ち合わせを行いました。
現在は譲渡するものとしないものを取り決め纏める状況に入っていますが、今回の話は初めから事業譲渡取引に入っていれば
かなりスムーズに行っていた様に思います。
最終的には、既に法人を立ち上げ、費用や工数をかけていますのでそのあたりを配慮した上で取り纏めとなる予定です。
知り合いどおしでM&Aをする際には初期の段階で方法等を専門家に相談する方が良いと思います。
また、知り合いどおしの場合は特に「親しき中にも礼儀あり」の気持ちを持って頂く事が肝要と思います。

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