2019.05.22

人手不足をM&Aで解消できるか?


昨今、後期高齢化や少子化等の問題により人手不足が叫ばれております。実際に、中小企業の経営者にお会いすると人手が足りない、雇えない等のお声もよく聞きます。そういった中でM&Aで人手不足の解消を図ろうと考えられる方もちらほらいらっしゃり、特に弊社はスモールM&Aを中心に手掛けている事より労働集約型サービス事業者様からのお話しが多い様に思います。
 弊社は人材教育の専門ではありませんので、人を活かす、育てる等の領域には踏み込みませんが単にM&Aで人を増やすと言った発想は注意した方がよいと考えています。そもそもの求めるスキルレベルや社風の違い等がある為です。
 例えば、介護事業の介護福祉士等をもっと入れたいとしても、利用者様への接し方等は会社によって違いはあるでしょうし
その点は教育が必要になってきます。
 また、M&Aで自分の意思では無く、会社(オーナー)の都合で違う環境での職務を要求されるわけですので、様々な違いによりストレスが溜まったり、モチベーションダウンや転職活動の契機ともなり得ます。
 その為、買収者は既存社員の働き方を理解し、また新たな経営方針に対しての理解をじっくりと醸成していく必要があります。
一方で、同業種の買収等となれば求めるまでは達していないとしても一定のスキルレベルがあり、またお客様が付いてきますので純粋にプロパーを雇用し(募集、広告費用)、教育費用をかけていくよりは経済性があるともとれます。

何れにしましても、M&Aにより人手が増える事はありますが、肝心の経営に対しての影響が良く出るか悪く出るかの事前の判断とマネージメントが重要です。その中でもキーマンと呼ばれるような方の確認とその方が継続して業務に従事し、新しい方針に十分な理解を得られるかは大きなポイントとなります。

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